地元で輝く人Vol.06

vol.06:デイサービス&フィットネス「トヨリハ」 代表取締役 豊島泰祥

  • 2022年7月13日 
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デイサービスリハビリ

現在日本は、超高齢化社会を迎えています。高齢化社会を乗り切る鍵の一つとなるのが、健康寿命を延ばす「リハビリ」です。

今回は、2019年4月に開所した、地域でも数少ない機能訓練特化型デイサービス事業所である、デイサービス&フィットネス「トヨリハ」の豊島泰祥代表取締役にインタビューしました。

リハビリ専門のデイサービスを立ち上げ、生まれ育った地で地域貢献

ー豊島代表は、なぜリハビリの仕事に従事しようと思われたのですか。

私は、生まれも育ちも茨城県つくばみらい市。近所の方が皆顔見知りで、子どもの頃から地元のお年寄りの方に接する機会が多く、将来は地域貢献したいとずっと思っていました。部活動での怪我でリハビリを受けたことがきっかけで作業療法士となり、地域に貢献できるリハビリに従事しようと決めました。

私は人と話すことが大好きで、利用者さんの本音や悩みを傾聴して信頼を得るのが得意なので、リハビリの仕事は私にとって天職。

利用者さんは医師には言いづらいことも、リハビリスタッフには話してくれることが多いですよ。現在はチーム医療の重要性が叫ばれていますが、リハビリスタッフが本音を聞き取り、医師にフィードバックするのも重要な役割です。

ー事業所を立ち上げる中で苦労したことは何ですか。

事業所立ち上げの際は、それまで病院の一員だったのが事業所の運営側になるので、当然知らないことばかりでしたし、睡眠時間も短くて周囲からは大変だと思われたようです。

ですが「機能特化型デイサービス事業所をオープンする」という、自分のやりたいことをやる上で必要なことなので、苦に思いませんでした。

人生は全て、平坦な道のりは面白味がないですよ。大きな課題に取り組めることこそ幸せです。

ーデイサービスを運営する中で気を付けていることはありますか。

スタッフ一人一人と、信頼関係を作るように心がけています。

具体的には、毎日スタッフの表情をしっかり見るようにしています。

採用面接では、普段の言葉遣いで話してもらう工夫をして本音を聞き出し、採用後も、どの立場でも自分の意見が出せる環境にしています。

代表として、スタッフそれぞれが自分自身の健康管理ができ、楽しく笑顔でいてほしいと願っています。

ーご自身の、ストレスとの向き合い方について教えてください。

私は元々スポーツが大好きで、茨城県はゴルフ場が多いので、ほぼ毎週末ゴルフ。うまくできないとストレスですが、新しい技ができるようになると満足度が上がります。何事においても、ある程度のストレスはやりがいにつながりますね。

ゴルフは、屋外をたくさん歩く健康的なスポーツです。スタッフでコンペをすることもあるんですよ。

介護業界で「トヨリハ」が果たす役割

ー利用者さんとのやりとりの中で、気をつけていることは。

「トヨリハ」では、作業療法士、理学療法士、看護師といった専門職がいるので、ご要望にきめ細かく答えられます。ご本人と家族から、しっかり聞き取りを行います。

例えば、ご本人は元通りの生活をお望みで、ご家族は家の中で転ばないことが最低限の要望、というようなケース。そう言った場合も十分に話し合い、利用者さんのモチベーションをできるだけ下げずに、リハビリと評価を繰り返し目標に近づいていきます。そうすることで、皆さんに信頼感を持って通ってもらっています。

ーご家族にお願いしたいことはありますか。

利用者さんの機能回復の上で大事なことは2つあり、ご家族の協力が欠かせません。

1つ目は、介護しすぎないでください、ということ。靴や靴下を履く時などにご家族が、ついつい手伝い過ぎてしまうケースが多いので。

リハビリで大事なのは、利用者さんご本人が、自発的にいろんなことをしたいと思うことと、そして実行すること。ご家族に、何を手伝った方が良くて、何を手伝わないで見守る方が良いか、具体的にお伝えしています。

2つ目に重要なのは、転倒する機会をできるだけ減らすこと、です。

高齢の方は転倒で骨折する危険性が高く、入院して安静にしているうちに認知症が進行する場合も多いです。

意外に思われるかもしれませんが、階段のような大きな段差より、例えばマットのような小さな段差の方が転倒に繋がりやすい。ご家族にお願いし、転倒しにくい環境作りに協力してもらいます。

ー「トヨリハ」の特徴について教えてください。

地域のケアマネージャー(介護支援専門員)は、それぞれの方に最も適切なサービスを提供できる事業所を紹介します。「トヨリハ」に通所されるのは、介護保険で要介護・要支援と認定された方で、「身の回りのことは自分でしたい」「リハビリや運動をして、健康を維持したい」という思いがある方々が多いです。

中には40代、50代で怪我をし、リハビリを経て仕事に復帰する方もいますし、「自分で運動できるようになりたい」という意識の高い方が多いですね。

デイサービスでは、入浴が楽しみで通所する場合もあると思います。「トヨリハ」は、ここでの時間を楽しみにするよりは、普段の生活をいかによくするかを思い描いて通所してもらうのが良いですね。

皆さん、ご自宅が一番好きですよね。

例えば重度の障害があったとしても、自宅でお風呂に入りたい、といったモチベーションを持って、家族で頑張れるよう支えてあげるのが、「トヨリハ」の使命。そして、リハビリを通じて機能が回復すれば、卒業されるのも一つの考えとして良いと思います。

地元の方が活き活き暮らせる社会を目指して

ー介護業界は今後どうなっていくと思われますか。

今後は、必要性に応じた特性あるデイサービスが増えると良いですね。例えば、認知症で暴力が出るケースもある。そういった問題行動は前頭葉の萎縮によって起きている場合が多く、ご本人を注意しても仕方ないのです。どんな方にも、対応できる施設があるのが望ましいと思っています。

要支援の段階で、いかに身体機能を回復し、要介護に進行しないように食い止めるかが、今後の介護業界の課題。それを叶えられるのが「トヨリハ」だと思っています。

ー今後の世の中に不安を感じている方に、一言メッセージを。

少子高齢化社会に、いたずらに不安を抱くより、まずは、自分自身が毎日を精一杯生きることが大事です。高齢になっても、少しでも自分でできることを増やしたい、というモチベーションを持てるように、ぜひ今を、ご自身の人生を、楽しんでください。

苦労をむしろやりがいと感じる、ポジティブシンキングな豊島代表。インタビュー中の笑顔と、日焼けした肌が健康的で、利用者さんもきっと前向きなパワーをもらっていることと感じました。

元気で自分の人生を楽しむ高齢者が増えることが超高齢化社会を乗り切る鍵、とお話しされながらも、自分もいつか誰かのお世話になるのだから・・・と言う謙虚な言葉に、豊島代表の優しさと思いやりを感じました。

「地域貢献への第一歩は、自分が幸せに生きること」。株式会社豊島みらい企画の企業理念です。自分が活き活きとしてこそ、周囲も元気にできる。超高齢化社会を乗り切るヒントが、ここにあります。

 

デイサービス&フィットネス「トヨリハ」

所在地/〒300-2431 茨城県つくばみらい市上小目166-1  Google map

電話番号/0297-21-2626

FAX番号/0297-21-2627

営業時間/8:30 〜 17:30

サービス提供時間/9:00 〜 12:00 13:30 〜 16:30

17:30 〜 20:30(トヨリハフィットネスジム)

定休日/日曜日

HP/https://toyoshima-mirai-kikaku-1661.co.jp/

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ぴこ。

茨城県に住んで10数年。 魅力的な人やお店との出会いに、年々茨城愛が深まります!

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