茨城弁と名古屋弁を操るバイリンガルな婿養子社長にインタビュー
実家は、名古屋。剣道家の家に生まれ、男三人兄弟の次男。
「男世界」中心の生活を送ってきた羽富都史彰さん。
転職先が、茨城県常総市。今度は女性ばかりの婦人服店勤務。
その後、後継者に指名される。
「男が上で、女は下」男尊女卑で育った羽富さんが、今では「翔(はばたく)女性を応援する」会社の社長として「女性よりも女性心が分かる上司」と慕われている。
にっこりとまんまるな笑顔の裏側にあるものは?
地域での活動や「女性心理」楽習(がくしゅう)法を伺った。
【茨城の良さって何?】
❖ 名古屋育ちの羽富さん、茨城に住んでみていかがでしたか?
名古屋では、笑いの文化の中で生活しました。茨城の人は、口下手で、内向きの方が多いですよネ。でも、生活して、親切な人が多いとスグわかりました。
❖ 確かに保守的でPRベタなところがありますね。
中(茨城)にいると見えないものってあるんですよ。私はよそ者なので、それが良く見えました(笑)。もしかしたら、外からの風が必要なんじゃないかと思いましたね。
❖ 例えば?
常総市に住んでいますが「常総は何もないんだよね」って皆さん口を揃える。でも、私のようなよそから来た人間が見ると、いいところがいっぱいあるんですよ。千姫まつりや花火大会、弘経寺もいいところですよネ。
❖ 街のイベント活動もされていますよネ?
おもてなしの心を大切にし、来てくれた人に楽しんでもらいたい。例えば、常総きぬ川花火大会では運営のお手伝いや、お笑い芸人の赤プルさんを招いたり、イバラキングの青木さんと一緒に地元が源氣(げんき)になるイベントを開いたりしています。
❖ どんなアイデアがあるんですか?
街だけでイベントを考えるだけではなく、これからは『街と街をマッチング』する時代だと思っています。
各地から特技のある人が集まれば、もっとイベントも面白くなる。それが出来るのが、私達民間の役目かなぁ〜?…と。
❖ 今では茨城弁も板についていますね(笑)
んだっぺ(笑)茨城弁と名古屋弁、どちらも通訳できますから。バイリンガルな男と呼んでください(笑)茨城弁が分かると、その人の想いが、素直に伝わってきますよね〜。
【仕事が出来る女性社員を育てる方法】
❖ 仕事では女性スタッフとの間でご苦労もあったとか。
最初は全て命令口調でしたから(笑)叱り飛ばして、それが正しいと思っていたので、スタッフがどんどん辞めていきました。
❖ それが今では、ほとんどのスタッフが長く勤めている人ばかり。何がきっかけ?
創業者、義父の故羽富正三の言葉です。「相手の立場になって話し、理解をしてもらえなければ、いくら正しいことでも部下はそれを受け止めない」。「子供を褒める時は、しゃがんで褒めるヨな〜。目の位置を合わせて、にこやかに褒める。これが人を育てるコツだ」。その言葉に、はっ〜としました。
❖ 一般に職場の女性と仕事がやりづらい。…という男性上司は、多い?
大事なことは、女性という大きな枠ではなく、一人ひとりを見て、話を聴くことでしょうね。未婚の女性、結婚して姑さんのいる女性、核家族で働く女性、子供が成人している女性、条件が同じ女性は誰ひとりいません。
❖ そのことに気づいたことで『オーダー・メイド型雇用人事制度』が出来たのですね。
『オーダー・メイド型雇用』とは、その人に合った勤務時間が選べる方法です。これは、優秀な社員が、雇用形態が合わずに辞めていったことを知った時に開発しました。ただし、勤務時間が長い、短い方も同じ社員です。雇用形態に配慮はしますが、仕事内容に遠慮はしません。チャンスも責任も平等です。
❖ 女性社員を育ててきて、感じたことは?
なんで出来ないんだ!と思うこともたくさんありました。けれど、仕事が出来ないと思っていたスタッフは、実は「やり方を知らない」だけだったんですョ。その誤解に気づいて、はっとしましたね。仕事ができないスタッフを作っているのは 実は、この上司の私だったのです(苦笑)。
❖ 具体的には?
一例ですが、社員に仕入れの権限を委譲。愛情を持って任せること、女性特有の甘えを許さず、長い眼で。
そして分からない事があれば「どこが分からない?」と声をかけるようにしています。
【男性読者必読、女性の心がわかる方法】
❖ それは仕事だけではなく、家庭でも同じことが言えますよね。
ハイ。例えば、自分の妻、姉妹など、女性の日常生活を観察して、一つひとつの言動を分析することでヒントをもらったり。教えるのではなく見守ることから、始めたらどうでしょうか~。助けるよりサポートすることが大切です。私は、数々の過ち・失敗からコツを、そして、実践の中で、女性の行動心理楽(がく)を学びました。
それは子供の共育(きょういく)も同じですネ。
【これからの挑戦】
❖ 最後になりましたが、これからどんなことをしようとお考えですか。
ロコレディとしては、母と娘(こ)が安心して買える店作りを考えております。親子が一緒に買える洋服店って、あまりないんですよネ。30才代〜60才代中心の2世代が、楽しく快輪(かいわ)をしながらお買物を楽しんでもらう店でありたいと。また、地域のコミュニティーとして利用できる場所作りも考えています。
商売は、笑売(しょうばい)で笑倍になり、街の商店街は、笑店街(しょうてんがい)にしたいですネ。 そして、頑張るのではなく、顔晴(がんば)って、いきましょう〜。
❖ 今日はありがとうございました。(笑)
プロフィール
羽富 都史彰 Toshiaki Hatomi
1959年 名古屋市瑞穂区生まれ
1982年 株式会社東京スタイル入社
1987年 株式会社ロコレディ入社
1999年 株式会社ロコレディ代表取締役就任
2007年 『オーダー・メイド型雇用人事制度』で、茨城県知事より男(ひと)と女(ひと)ハーモニー功労賞を受賞
週刊朝日、能力開発21、日経MJ等で取材多数。ラヂオつくばに出演、「@town常総」ではパーソナリティの一人として常総市の魅力を語っています。
ホームページ:http://plaza.rakuten.co.jp/rocolady/
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