ダブルダッチで世界の頂点に!
2本のロープを巧みに操ってスピードやテクニックを競う縄跳びの一種ダブルダッチ。
6月にアメリカで行なわれた世界選手権で見事世界一に輝いたのは取手市に住む女子高生4人組『DIANA』。
明るくはじけるような笑顔が素敵な彼女たちにダブルダッチにかける思いを語ってもらった。
【ゼロから始めて世界一に!】
『DIANA』のメンバー、相澤めぐみさん(取手二高)、金子有沙さん(守谷高)、坂巻歩美さん(伊奈高)、赤塚あずささん(同)はいずれも高校3年生。戸頭東小、戸頭中からの同級生で、昔からの仲良し4人組だ。 会ってみると、笑顔がかわいい普通の高校生の4人だが、ロープを回す「ターナー」と跳ぶ「ジャンパー」を入れ替えながら、次々とアクロバティックな技を繰り広げると、まったく表情が変わる。
4人がダブルダッチを始めたのは中学2年のとき。ダブルダッチ世界大会を2度制覇しメディアでも活躍している日本人プロチーム『カプリオール』のパフォーマンスを見て感激した金子さんが、他の3人に声をかけた。最初は指導者も経験者もいないゼロからのスタート。遊びの延長で、見よう見まねで練習を重ねるだけ。しかし「もっと上手くなりたい」という彼女たちの気持ちを知った金子さんのお母さんが『カプリオール』のイベントに足しげく通い、指導をしてくれるよう懇願。メンバーの一人が引き受けてくれて本格的に練習を開始した。
国内のダブルダッチの大会で上位入賞するようになり、優勝まであと少しというところまで上達していった。優勝まであと一歩、彼女たちが変わり始めたのは昨年の夏頃から。「楽しければいい」という意識が「優勝したい」に変わり始めた。と同時に、メンバーの家族たちも彼女たちの頑張りを認め、理解し、応援をしてくれるようになった。皆が気持ちを一つにして同じ目標に向かい始めると一気にレベルもアップ。今年の1月に『ダブルダッチ・ジャパンオープン』で優勝して日本代表の切符を勝ち取ると、続く6月にアメリカで行なわれた『アメリカン・ダブルダッチリーグ世界選手権』では、2分間に跳ぶ回数を競う「スピード部門」で日本新記録となる408回を跳び、世界の頂点に立った。男女混合のチームが多く、しかも大学生も含まれる一般というカテゴリーの中、日本の女子高校生4人組が成し遂げた快挙は会場でも注目を浴びたという。
【ダブルダッチを通して学んだこと】
彼女たちの活動を全面的に支えているのが金子さんのお母さん。練習場所の確保や大会出場の手続き、衣装の準備などお母さんの協力があってこそ今まで活動してくることができた。さぞ大変だろうと思いきや「成長するにつれ会話が少なくなってしまう娘と共通の話題を持ちたいと思っていたときにダブルダッチに出会いました。その華麗なパフォーマンスを見たとき自分も釘付けになり、ぜひ娘にやらせたい、やってほしいと思ったのです。今では次女もダブルダッチをしているので、家の中はいつもダブルダッチの話題で盛り上がっています」と子どもと一緒に楽しんでいる様子。さらに「子どもたちはダブルダッチを通して大きく成長してくれました」と喜ぶ。
そこで、どのように変わったと思うかそれぞれのメンバーに聞いてみると、「何事もあきらめずに、がんばれるようになりました」とリーダーの相澤さん。ダブルダッチを始めるきっかけを作った金子さんは「運動能力、集中力が格段につきました。またダブルダッチを通していろいろな人と接する中で、自分自身すごく成長できたと思います」と語る。跳べた回数を競うスピード競技を得意とする坂巻さんは「ここまでやって来られたのは支えてくれたみんなのお陰です。コーチや家族、友達など自分たちに関わってくれるすべての人に感謝する気持ちをもてたこと、ダブルダッチができる幸せを実感できたこと、それが自分の成長の証だと思います」。そしていつも明るくチームのムードメーカー的存在の赤塚さんは「努力すれば何でもできる、不可能はないということを実感しました。自分に自信がもてるようなって、何事も前向きに考え、取り組めるようになりました」と、自信に満ちた言葉。この自信がこれから長い人生を歩んでいく上で、若い彼女たちの大きな力になるに違いない。
【交換ノートで気持ちを一つに】
ダブルダッチで最も大切なのはチームワーク。良い演技をするためには4人の気持ちが一つになることが重要だ。幼い頃から知っている仲良しでもときにはすれ違うこともあるが、そんなときに一役買っているのが交換ノートだ。お店でかわいいノートを見つけ、軽い気持ちで始めたというが、練習の反省を書き込んだり抱負を語ったり、新しい技や練習の仕方を提案をしたり、今ではお互いの考えをよく知るうえでなくてはならない存在だそうだ。よいパフォーマンスをするためにどうしたらいいかを常に考え、メンバーそれぞれの意見を受け入れつつ、さらに高みを目指している。
【ダブルダッチを広めたい】
「これほど一生懸命になれるもの、それを一緒にできる仲間に出会えて最高に幸せ!」と声を揃える4人。2本のロープさえあれば、どこでもできる気軽さがダブルダッチの魅力。自分たちを夢中にしてくれたダブルダッチの楽しさを多くの人に知ってもらいたい、もっとたくさんの人に体験してもらいたいと子どもたちの指導をしたり、イベント等でも積極的にパフォーマンスを行うなど、ダブルダッチの普及に尽力している。
来年からはそれぞれ自分の道を進むことになる4人。でもたとえ進路は違ってもずっとダブルダッチに関わっていきたい。ダブルダッチを通して学んだことを生かし、自分たちを応援してくれている地域の人たちに恩返しできたらと思う。
卒業まであと半年と少し。当面の目標は9月に行なわれる大会『ダブルダッチ・デライトジャパン・イースト』だ。一番大きなトロフィーを目指して、高校生最後の夏をダブルダッチに賭ける。
プロフィール
DIANA(ディアナ)の皆さん
写真左より相澤めぐみさん(取手二高)、坂巻歩美さん(伊奈高)、赤塚あずささん(伊奈高)、金子有沙さん(守谷高)
受賞歴
2008.7 『ダブルダッチ・チャレンジIN東京』 スピード部門3位・ベストロープ賞
2008.11 『ダブルダッチ・ジュニアチャレンジ』 混合スピード部門優勝
2009.3 『ダブルダッチ・コンテストジャパンVol.8』 U-19 スピード部門2位
2010.3 『ダブルダッチ・コンテストジャパンVol.9』 U-19 スピード部門2位
2010.9 『ダブルダッチ・デライトジャパン・イースト』 一般部門2位
2010.12 『ダブルダッチ・ジャパンオープン・イーストラウンド』 シングルス高校の部優勝
2011.1 『ダブルダッチ・ジャパンオープン』 スピード部門シングルス・ダブルス優勝
2011.6 『アメリカン・ダブルダッチリーグ世界選手権』 スピード部門シングルス・ダブルス優勝
TV出演歴
2010.3 NHK『おはよう日本』
2010.6 日本テレビ『スッキリ』
2010.7 NHK『ななみDEどーも』
2011.6 フジテレビ『とくダネ!』
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