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茶道家・読み聞かせボランティア 飯田 ふじ子さん

投稿日: 2011年5月26日

茶道家・読み聞かせボランティア 飯田 ふじ子さん

子どもたちに本と「幸せな出会い」を

子どもたちは本を読んでもらうのが大好き。
お話に夢中になっているときの子どもたちの真剣な眼差し、
楽しいリアクション、満面の笑み…
子どもたちの反応を見ていると
大人も自然と笑顔になれる。
そんな読み聞かせの魅力に惹かれた飯田さんは、
お茶や着付けの先生をしつつ
子どもたちに楽しいお話を届けている。

【全国を回る『おはなし隊』で読み聞かせ】

子どもが大好きな絵本のキャラクターが描かれたカラフルなキャラバンカーに、500冊もの本と子どもたちの夢を乗せて全国を回る講談社の『おはなし隊』。飯田さんは2年前に初めて「おはなし隊」ボランティアとして参加、読み聞かせに魅了されて、今年4月に常総市の豊岡小学校であった『おはなし隊』でも読み聞かせを行なった。
1〜3年生までの各学年ごとに行なった「おはなし会」では、奇想天外な内容の長新太さんの絵本『イカタコつるつる』に心の底から笑う子どもたち。順番を待っている子どもたちはキャラバンカーの中の本を自由に選んで、車の前に敷いたシートの上で夢中になって読んでいる。子どもの本離れが言われているが、機会さえ与えれば子どもたちはもっともっと本を読むのではないか。そんなことを思わせる光景だった。

【本はいつでも身近な存在】

内向的だった子ども時代、飯田さんは本を読むのが何より好きだった。物心ついたときからいつも身近に本があり、本の世界に入り込んで空想したり、自分が考えたお話をノートに書いたりするような子どもだったという。本とは直接関わりのない道を歩んできたが、いつも本は大切な存在だった。やがて結婚して茨城に移り住み、子どもが幼稚園に入った頃、大好きな本に関わりたいと筑波大学付属図書館で、学生からリクエストがあった本を探したり、貸し出しをするボランティア活動を始めた。ここで出会ったボランティアの先輩に『おはなし隊』のボランティアに誘われたのがきっかけとなる。
母親として自分の子どもに絵本の読み聞かせはしていた。でもたくさんの子どもの前で大きな声で読み聞かせをするのは初めて。戸惑いもあったが、本の楽しさを多くの子どもたちに知ってもらいたいとの思いからボランティアに参加。守谷市立図書館で行なわれた「おはなし会」では、年齢もさまざまな子どもたちの前で緊張しっぱなしだったというが、返ってくる子どもたちの反応に元気づけられ、とても楽しく終えることができた。

686person2【もっと子どもたちに読んであげたい】

お話を聞くときの子どもたちの真剣な眼差しに元気をもらった飯田さんは、もっともっと子どもたちに本を読んであげたいと思うようになる。そこで自分の子どもが通う小学校で読み聞かせのボランティアを立ち上げた。賛同してくれた何人かの保護者と一緒に、朝自習の時間や昼休みなどを利用して、子どもたちに読み聞かせをする予定。自分もまたベテランの方の読み聞かせを見学に行き、声の大きさや間の取り方などを学んだ。ちょっとした声の抑揚や声の高さ、間の取り方で子どもたちの反応は変わってくる。最初は読むだけで精一杯だったが、経験を重ねる毎に子どもたちの表情や反応を楽しむ余裕もできてきた。そして本の世界に入り込んでいる子どもたちを受け止め自分もまた返してあげる、そんな本を通した心の交流が何より楽しくなっていった。

【本を介したコミュニケーションを】

読み聞かせはどうしていいのか。効果について飯田さんは「一番は集中力がつくことだと思います」と言う。次々に画面が変わっていくテレビやゲームと違って、言葉と少しの絵からしか情報が得られない読み聞かせは集中して聞かないとお話に入っていけない。小さい頃から読み聞かせをしてもらっている子どもは自然と集中力がついていて、しっかり最後まで耳を傾けることができる一方、高学年になってもきちんと話が聞けない子は、読み聞かせをしてもらった経験が少ない場合が多いそうだ。
そしてもう一つ、「家庭での読み聞かせの効果は、親子のスキンシップではないでしょうか」。もしかしたら子どもにとっては本の内容などあまり重要でないのかもしれない。母親や父親が自分のために本を読んでくれている、そのことに満足し、自分は愛されていると感じて安心する。「せっかく読んであげているのにちゃんと聞かない、などと腹を立てずに、本を介してコミュニケーションをとっていると思って、その子を受け止めてあげるとよいのではないでしょうか」。
飯田さん自身も子育てで一番心がけているのがスキンシップ。小さい頃は毎日ぎゅっと抱きしめて「大好きだよ」「あなたはママとパパの宝物だよ」と伝えていたとか。そんな親の愛情も成長するにつれ照れくさくなり、大きくなったら忘れてしまうかもしれないけれど、きっと心の奥底に大事にしまわれているに違いない。

【本との出会いを大切に】

小さい頃に読んで(読んでもらって)、今でも心に残っている本が誰でも何冊かはあるだろう。飯田さんにとっての思い出の本は『いやいやえん』(中川李枝子著)。わくわくしながら読んだこと、本の内容をまねてくじらを捕りにいく船を作ったこと、そんな楽しかった思い出は何十年経っても色あせることはない。そんな「幸せな出会い」の機会を子どもたちに少しでも多く与えたい。そんな思いを胸に、これからも子どもたちに読み聞かせをしていきたいと思っている。
さらに「今の子どもたちは本を読んだりお話を聞いたりインプットは出来るのですが、感想を述べたり自分でお話を考えたりなどのアウトプットをあまりしないように思います。そこでインプットだけでなく、アウトプットの楽しさも伝えていけたらと思っています」と次なるステップも考えている。本には無限の可能性がある。そのことを自身の体験から知っている飯田さんは、これからも本を通して、子どもたちにたくさんの夢と希望を届けてくれるだろう。
*全国を回っている『おはなし隊』が次回茨城に来るのは2年後の2013年の予定。訪問を希望する場合は講談社のホームページから申し込みができます。詳しくは以下のURLを参考にしてください。
http://www.kodansha.co.jp/kids/ohanashi/apply/index.html

プロフィール

飯田 ふじ子  Fujiko Iida

つくばみらい市生まれ。常総市在住。
東京で育ち、結婚を機に茨城(常総市)に転居。
・白菊きもの着付研究会師範
・いけばな草月流師範
・茶道宗編流教授
・asiact認定カラーセラピスト
自宅や出張で茶道・着付けを教えている。
千姫ゆかりの寺 弘経寺(常総市)で毎年4月第2日曜日に行われる天樹祭では野点茶会を担当。
2009年、2011年、『おはなし隊』にボランティアとして参加。読み聞かせのサークルを立ち上げ、地域や小学校で活動している。1女(小3)の母。

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