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投稿日: 2015年8月1日

フレンズ企画 代表取締役 稲葉 昌子さん

お客さんもスタッフも輝ける美容室を目指して

お客さんもスタッフも輝ける美容室を目指して

 県南地域を中心に、東京や千葉、神奈川などにも美容・理容室を展開するフレンズ企画。
 代表である稲葉さんは「40歳までに何かを始めなければ」と専業主婦から事業をスタートさせ、お客さんとスタッフを大事にして、地域に根差した美容室を目指してきた。そんな稲葉さんが持ち続けている思いとは?

専業主婦から一転企業の経営者に

30年に渡って美容業界を率い、自社を大きく成長させてきた稲葉さん。その実績から仕事一筋のキャリアウーマンを連想するが、意外にも結婚して15年ほどは専業主婦だった。そんな稲葉さんが一念発起したのは30代後半。40歳を目前にしたとき「先が見えない不安にかられたから」だと言う。家事と子育てに専念してきたが、子供はやがて成長して独り立ちしてしまう。夫はいわゆる"企業戦士"。そのような中、自分はこのまま主婦を続けていっていいのか?40歳という大きな壁の向こう側の「大人集団」の中で自分はどんな生き方をするのか。20年後、30年後、自分はどうなっているのか。それを考えたとき、「何か新しいことを始めるのは今しかない」そう思ったのが仕事を始めるきっかけだった。
当時女性が働くのは生活のためという意識が強く、衣食住に足りている自分が働くことは夫に対する遠慮もあり、行動はすべて一人で起こしたという。昔にとった美容師の資格だけを頼りに、美容室を始めることを決めた。当初はなかなか客足が伸びずに苦労したが、もう引き返せないという思いから都内の有名なサロンの講習会に通って技術を磨いたところ、お客さんも増え、駅前や駅ビルなどにも出店の依頼が来るようになった。

新入社員を一人前の社会人に

今や20以上の店舗と200人以上の従業員をかかえるフレンズ企画。自らが校長を務める県認定の職業訓練校をもち、専門学校を卒業して入社してきた若者たちは働きながらここで技術を学んでいく。毎年迎える新入社員たちに、稲葉さんが必ず言うことがある。それは「美容師である前に社会人として通用する人であってください。礼儀や作法を身に付け、常識ある人になってください」ということ。「学校を出たばかりの若者たちを一人前の社会人に育てていくのも企業としての役割。『フレンズで働いていたなら大丈夫ね』と、ここでの経験がその子の信用につながるようにしたい。そしてその子自身も、フレンズで働いていたことを誇りに思えるようになってほしい」というのが稲葉さんの目指すところだ。
そしてもう一つ強調するのが「脳を動かし、感性を研ぎ澄まして仕事をして」ということ。「例えばシャンプーにしても、お金を頂いている以上、お金を払ってもしてもらいたいシャンプーをしなければダメ。どうすれば気持ちよく感じてもらえるかを考え、心遣いや気遣いがあるシャンプーをしなさいと言っています」。そのために1年目はシャンプーを徹底して学ぶ。スタッフ同士がお互いに洗髪し合い、毛質を知り、手の感覚や客の対応を学ぶ。「気持ちよかった」お客さんにそう言ってもらえるシャンプーができることが、まず最初の課題だ。

美容師として求められること

美容師の資質とは「自分が受けて嬉しいと思える接客やスタイルを、お客さんにして差し上げられること」と語る稲葉さん。美容院で自分が望むスタイルがうまく伝えられなくて、つい「お任せで」と言ってしまった経験がある人も多いはず。またゆっくりくつろぎたかったり、スタッフとのおしゃべりを楽しみたかったり、お客さんが美容室でどう過ごしたいかも人それぞれ。それらを察して、お客さんが求めるサービスを提供するのが美容師として大事なことだという。「相手の気持ちを知るには思いやりの心がなければなりません。さらにお客さんが望むスタイルを提案できる感性と技術があって、一人前の美容師といえるのです」。

そのような美容師を育成するために、稲葉さんが心がけているのがチームワーク。スタッフ間のコミュニケーションだ。仕事が終わってから通う訓練校では、先輩スタッフが後輩の指導に当たる。同僚たちと競い合い自分も頑張ろうと思える。自分の失敗をフォローしてくれる先輩の姿を見て、自分も後輩にしてあげようと思う。お互いにいいところ、得意なところを認め合い、褒めてあげる。そうしてスタッフ間の信頼関係が生まれ、チームとしてまとまり、店全体が成長していくのが理想だ。

スタッフが輝き成長できるよう

「自分は縁の下の力持ち」と語り、誰よりも社員のことを思いやっている稲葉さんは、みんなの励みになるようコンテストやヘアショーなどにも積極的に参加し、毎年、多くの受賞者を輩出している。「主役は若い子たち。自分が土壌は提供してあげるから、あとはそれを生かして、一人一人が何かを持って輝いてほしい。ヘアデザイナーとして限りなく力を伸ばし、それを存分に発揮してほしい」と社員たちの成長と幸せを願っている。

「自分が生かしてほしかったら、周囲の人を生かすこと」と常に人とのつながりを大切にし、自分を取り巻く人たちを育て、会社も成長させてきた。業界で役立つこと、人として成長していくことを目標に、これからも人材の育成に取り組んでいくつもりだ。そして新たな目標に向かって飛び立っていく若者たちの今後の活躍にも期待を寄せ、温かく見守っている。

プロフィール

お客さんもスタッフも輝ける美容室を目指して

稲葉 昌子 Masako Inaba

1985年 フレンズ企画設立。取手市台宿に最初の「美容室フレンズ」をオープン。
2000年 研修施設である「WFAビューティーアカデミー」(茨城県認定職業訓練校)を開校。
2010年 「美容師が同時にカットをした人数」としてカットコンテスト、UDC(ユナイテッド・ダンクス・コンテスト)の1155人がギネス世界記録に認定。
2012年 UDCでホイル部門金賞2名、銀賞3名。
2013年 UDCでホイル部門金賞1名、銀賞3名。ワインド部門銀賞1名。
2014年 UDCでホイル部門金賞3名、銀賞4名。ワインド部門銀賞1名。