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【地元で輝く人vol.03】ゆりがおか動物病院院長 鈴木健太

投稿日: 2022年3月31日

【地元で輝く人vol.03】ゆりがおか動物病院院長 鈴木健太

守谷市にあるゆりがおか動物病院。2012年の開業以来、地域に密着した動物病院として守谷市や周辺地域の犬猫を診療しています。

今回は、同病院の鈴木健太院長に、獣医師を志した理由や日々の診療で心掛けていることをお聞きしました。

また、がん診療における専門資格「獣医腫瘍科認定医」を持つ鈴木先生に、犬猫の死因の多くを占めるがんの治療方法や、早期発見のために飼い主が気を付けておくべきことを教えていただきます。

ゆりがおか動物病院・鈴木健太院長にインタビュー

―どうして獣医師になろうと思ったのですか?

小学6年生の時にゴールデンレトリバーを飼ったことが大きなきっかけとなりました。リュウと名付けたその子と学生時代を過ごす中で、自然と獣医師になりたいと思うようになっていたんです。

そして、麻布大学の獣医学部に進学し、循環器や泌尿器外科の先生のもとで獣医療を学びました。その後、東京や千葉の動物病院で働きながら、大学病院の外科・腎泌尿器科専科に研修医として勤務しました。2012年に地元の守谷市にゆりがおか動物病院を開業し、今に至ります。

―診療する際に心掛けていることはありますか?

数ある動物病院の中から当院を選んでいただいたことに感謝の気持ちをもって、一件一件の診察にあたっています。

動物たちに寄り添いながら、飼い主さんの意向や希望を聞き、最適な治療の相談をしていくことを心掛けています。

―獣医師として大変なことは?

最善を尽くしても、全ての子が回復に至らないことがあるのも事実です。そのときは僕自身も非常に苦しいですし、多くのことを勉強させていただいています。

思うような結果に至らなかったとしても、獣医師として、病院として、最大限にできることを行い、困難にも向きあって真摯に対応していくことが重要だと思っています。

―鈴木先生が取得された獣医腫瘍科認定医とは、どのような資格ですか?

「獣医腫瘍科認定医」とは、日本獣医がん学会が定めた、動物のがん診療における専門知識や診療能力を有する獣医師のことです。資格には1種と2種があり、僕は2種を取得しています。

これまで専門的に行ってきた外科や腎臓泌尿器の診療にプラスして、遭遇する機会の多いがんの診療にも力を入れていきたいと考え、この資格を取得しました。

犬猫のがん(悪性腫瘍)とは?

犬猫のがんについて鈴木先生に教えていただきます。

―近年、犬猫のがんが増えていると聞きました。

獣医療の発展により動物たちの平均寿命が延び、それに伴って犬猫のがんが多く見られるようになってきました。高齢の犬猫の死因のトップががんです。

がんの治療で重要なのは、早期発見・正確な診断・早期治療の3つ。当院では少しでも多くの犬猫ががんを克服できるように、最新の情報や治療法を取り入れるべく、日々努力をしています。

―人間のがんとの違いは?

がんは、体の細胞が異常に増えすぎてしまう病気です。がん細胞が無秩序に増えて周りの正常な組織を破壊します。進行すると臓器が正常に機能しなくなり、死に至ることも少なくありません。この点は、動物も人間も同じです。

大まかなメカニズムは一緒なのですが、同じ名前のガンでも、動物と人では細かな特徴や治療に対しての反応が異なることがあります。

―犬猫のがんにはどのような種類がありますか?

がんは、全身に発生します。皮膚にできる腫瘍もあれば、肝臓や消化管など内臓にできるものも、血液のがんもあります。犬猫によく見られるがんには、次のようなものがあげられます。

・リンパ腫(血液のがん)

・肥満細胞腫(皮膚や皮下に多くみられるがん)

・乳腺腫瘍(乳腺組織にできるがん)

・悪性黒色腫(皮膚がん)

・骨肉腫(骨のがん)

・膀胱腫瘍(膀胱にできるがん)

・血管肉腫(血管内皮から発生するがん)

―がんの治療法について教えてください。

がんの3大治療と呼ばれるものに、外科療法・化学療法・放射線療法があります。通常、これらを単独で、あるいは組み合わせて治療します。

がんの状態を見極めて、その子に合った方法を飼い主さんと相談のうえで選択していきます。また、がんを治すことを目標とした治療と並行し、QOL(生活の質)を向上させる緩和治療も実施します。吐き気止めや鎮痛剤の処方がこれにあたります。

【3大治療法】

・外科療法:手術で腫瘍を取り除く治療法。完全切除による根治や、減容積(腫瘍細胞の数を減らす)を目的として実施。同時に、病理組織検査による確定診断や悪性度の評価を行うこともある。

・化学療法:抗がん剤を使用する治療法。抗がん剤には飲み薬や注射薬など複数の種類が存在し、使用方法や治療効果、副作用もさまざま。がんの種類や犬猫の性格なども踏まえて薬剤を選択。

最近では、分子標的薬と呼ばれる薬が、ある種のがんに有効であることがわかってきており、治療の選択肢となることも。分子標的薬は、主にがん細胞を攻撃するため、正常な細胞へのダメージを減らせ、抗がん剤と比較して副作用が抑えられる可能性がある。

・放射線療法:放射線により、がん細胞内の遺伝子(DNA)にダメージを与え、がん細胞を壊す治療。特殊な機器が必要となるため、大学病院や二次診療施設など、限られた施設で実施される。

―がんを予防することはできますか?

避妊・去勢手術で予防できる可能性のあるがんがあります。避妊手術により乳腺腫瘍や子宮卵巣の腫瘍を、去勢手術により精巣腫瘍を、ある程度は予防可能です。

また、猫では、猫白血病ウイルスなどウイルスに関連したがんが知られています。ワクチンの接種や、生活環境を整えてあげることも予防になると言えるでしょう。

―がんを早期発見するにはどうしたらよいのでしょうか?

毎日よく観察し、ささいな変化を見逃さないようにしてください。動物は、体に不調を感じてもその症状を訴えることができませんし、隠そうとする子もいます。

がんが発見されるきっかけとなることの多い症状は次の通りです。該当項目が1つでもある場合は受診をおすすめします。

・体重が減ってきた

・元気がない、部屋のすみっこでじっとしていて動かない

・食欲が減ってきた、おいしいものしか食べなくなった

・体にしこりのようなものをみつけた

・痛いところがありそう、触られるのを嫌がるようになった

・おなかがゆるいのが治らない、よく吐くようになった

これ以外にも、いつもと違う様子が見られたら、まずは動物病院へ相談してみてください。

―日々の観察が大切ということですね。検査についてはいかがでしょうか?

残念ながら、どんなに気を付けていても発見できなかったり、防げなかったりするがんもあります。ですので、若いうちから年に1回程度、7歳を超えたら半年に1回程度の健康診断を受けてみてもいいかもしれませんね。当院での健康診断は、血液検査や尿検査のほか、超音波検査、レントゲン検査など、気になる症状に合わせてアレンジが可能です。

また、実際にがんになってしまった場合も、その子が楽しく快適に暮らすためにできることは必ずあると思いますし、適切な治療はその子によって変わってきます。「体にできものがある」といった相談のほか、「他院でがんと診断されたが治療方法に悩んでいる」などの場合も、ぜひ一度ご相談ください。

―ありがとうございました!

 

動物のがんについて熱心に語ってくれた鈴木先生。とことん犬猫に寄り添ってあげたいという気持ちが、言葉の節々から伝わってくるインタビューでした。

一方で、ご自身についての質問をすると「いやいや僕のことはそんなに…」と少し遠慮がちなのが印象的でした。そんな優しさがにじみ出るような先生の人柄は、飼い主だけではなく動物にも伝わっているはず。鈴木先生の人柄も、ゆりがおか病院の魅力の一つなのかもしれませんね。

ゆりがおか動物病院

住所/〒302-0110 茨城県守谷市百合ケ丘2丁目2779−216 – Google マップ

電話番号/0297-45-1966

診療時間/9:00~12:00、16:00~19:00

休診日/水曜・日曜午後・祝日

HP/https://www.yurigaoka-ah.com/

投稿者プロフィール

小原らいむ
小原らいむ
千葉県からつくば市に引っ越してきたフリーライター。1994年生。
新参者目線で、茨城の魅力をたくさんお届けしたいです♪
愛犬の黒柴と楽しめるスポットも絶賛開拓中。
好きなもの→犬、植物、ハードロック、SUV、お酒、コーヒー、ニンニク

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